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[MJKK]あいおいニッセイ同和と三井住友海上の保険財務格付A1を確認、見通しは安定的

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18 February 2019

東京、 2019年2月18日

ムーディーズ・ジャパン株式会社(以下「ムーディーズ」)は、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下「あいおいニッセイ同和」)と三井住友海上火災保険株式会社(以下「三井住友海上」)の保険財務格付A1を確認した。

また、ムーディーズは三井住友海上の長期発行体格付A1および劣後債務格付A3 (hyb)を確認した。

格付の見通しは引き続き安定的である。

あいおいニッセイ同和と三井住友海上は2010年以来、同じ持株会社であるMS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社(以下「MS&AD」)の下で一体性を高めてきており、また、MS&ADはグループ全体の資本を統合的に管理しており、あいおいニッセイ同和と三井住友海上の資本の移動可能性は高いとムーディーズは考えている。それゆえムーディーズはあいおいニッセイ同和と三井住友海上を同一の分析ユニットとみなしており、両社の保険財務格付は同水準である。

ムーディーズによるMS&ADについての以下の言及は、あいおいニッセイ同和の連結ベースおよび三井住友海上の連結ベースの事業体を合算したものであり、MS&ADの国内外における損害保険事業の大部分を含んでいる。

格付理由

あいおいニッセイ同和と三井住友海上の保険財務格付A1の確認は、MS&ADの国内における非常に強固な市場地位とブランド力、強固な自己資本、およびとりわけ国内商品ポートフォリオにおける低い商品リスクを反映している。

これらの強みは、MS&ADのハイリスク資産(主に国内株式)への高いエクスポージャーによって幾分相殺されている。同社の元受けベースでの大規模自然災害リスクへのエクスポージャーも大きいが、この要因は再保険によって緩和されている。

MS&ADは、国内で主導的な市場地位および非常に高いブランド力を有し、国内損害保険グループの中で最大の市場シェアを有する。MS&ADの正味収入保険料ベースの相対市場シェアは、平均的な規模の国内の損害保険会社の約2.5倍である(あいおいニッセイ同和と三井住友海上の合算ベースでの2017年度の国内正味収入保険料に基づく)。

MS&ADの資本基盤は強固である。同社のグロス保険引受レバレッジ(単体ベースのあいおいニッセイ同和と三井住友海上の合算)は2018年3月末時点で1.7倍と非常に低い。

MS&ADのグループレベルの経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)は2018年12月末時点で202%と引き続き高く、2018年7-9月期における国内の大規模自然災害や2018年末にかけての株式市場の下落による含み益の減少にも関わらず、6ヵ月前の212%から僅かに減少した水準にとどまっている。

MS&ADの現在のESRは目標レンジである180%-220%の範囲内であるため、同社は、株主還元やM&Aの組み合わせを通じて資本を引き続き効率的に利用するとムーディーズは予想している。とはいえ、同社は慎重な資本管理を実行し、高い水準で資本を維持していくとムーディーズは考えている。

MS&ADの商品リスクは低い。正味収入保険料ベースでは、国内商品ポートフォリオの過半(自動車損害賠償責任保険および家計地震保険を除く)をショートテールで小口に分散している自動車保険が占めている。

日本は2018年度、2018年7月の西日本豪雨や、2018年9月の台風21号および24号など、複数の大規模自然災害に見舞われた。

それらに係る多額の保険金により、MS&ADの収益は圧迫されるであろう。とはいえ、同社の2018年度の国内事業の収益は依然として底堅いとムーディーズはみている。これは、あいおいニッセイ同和および三井住友海上は包括的な再保険を手配しており、元受けベースの損害額のうち多くの割合が再保険によってカバーされるためである。

MS&ADは多額のハイリスク資産(特に国内株式)を保有している。それゆえ、同社の資本基盤および収益性は、国内株式市場の変動性による影響を受けやすくなっている。

しかし、同社は政策保有株式を削減してきており、2017年度から2021年度にかけて、5,000億円(時価ベース)の政策保有株式の売却を継続するものとみられる。その結果、保有株式の時価が大幅に上昇しない限り、ハイリスク資産は徐々に減少すると予想される。

MS&ADではグローバルな事業拡大に伴い、地理的分散が向上している。同社の正味収入保険料における海外事業の割合は、MS Amlin plc(以下「Amlin」、主要保険子会社のMS Amlin AGの保険財務格付A1 安定的)(注)が連結される以前の2015年度の約15%から2017年度には約26%へと上昇した。
(注:当該格付は、ムーディーズ・グループの格付ではあるが、金融商品取引法上の登録を受けた信用格付業者の格付ではない。)

しかしながら、Amlinの買収後、大規模自然災害の発生や、大規模自然災害以外の種目の業績の停滞から、同社の収益性は低水準で、MS&ADグループの利益に大きく貢献していない。保険引受けにおける課題や、業績の停滞につながっている個別の課題への対応において、Amlinは一部の種目について料率引き上げや引受け基準の改定などの対応策をとってきている。

これらの施策により、Amlinの収益性は中期的に徐々に改善するとムーディーズはみている。しかし、代替的資本の流入による料率の低廉化、再保険に対する需要の弱さ、出再者の再保険購入に係る姿勢の変化、低い運用利回りが引き続き圧迫要因となろう。

また、Amlinが大規模災害以外の事業を拡大しているとはいえ、同社の大規模自然災害ぺリルへのエクスポージャーは依然として大きく、それが同社の主な課題のひとつとなっている。

安定的の見通しは、MS&ADが非常に強固な市場地位とブランド力、強固な資本、および低い商品リスクを維持するとのムーディーズの見方を反映している。また、同社の資産の質が大きく悪化したり、大規模自然災害へのエクスポージャーが大幅に増加したりすることはないとムーディーズはみている。

格上げ・格下げにつながりうる要因

あいおい同和および三井住友海上の保険財務格付A1は日本国債の格付と同水準であるため、格上げの可能性は考えにくい。

しかし、MS&ADが収入保険料、利益の双方において地理的分散を引き続き進め、海外事業の運営で良好な実績を確立した上で、(1)ROCが8%を上回る状況が持続し、(2)ハイリスク資産の調整資本に対する比率が50%を持続的に下回り、かつ(3)事業費率が持続的に30%を下回った場合、格上げの可能性がある。

格下げにつながりうる要因として、 (1)収益性が大幅に悪化し、ROCが持続的に2%を下回った場合、(2)ハイリスク資産の調整資本に対する比率が150%を上回った場合、(3)自然災害や資産運用損失によって資本が大幅に毀損し、グロス保険引受レバレッジが4.0倍を上回った場合、および/または(4)ムーディーズが日本のソブリン格付を格下げした場合が挙げられる。

本格付に利用された主な格付手法は、弊社ウェブサイト(www.moodys.co.jp)の「格付手法」に掲載されている「損害保険会社の格付手法」(2018年7月)である。

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と三井住友海上火災保険株式会社(本社:東京)はMS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社傘下の損害保険会社である。両社の2017年度の合算ベースの正味収入保険料合計は3.7兆円である。

規制開示

本格付は、ムーディーズが自主的に付与したものであり、発行体その他の格付関係者の依頼によるものではない。ムーディーズは格付を付与する過程において、格付関係者から公表されていないが信用評価に重大な影響を及ぼすと思われる情報を入手している。

三井住友海上火災保険株式会社 長期発行体格付 A1

本格付に利用した主要な情報の概要及び情報の提供者は、本格付に関与した関係者(発行体)、公表情報、ムーディーズが有する機密情報である。

情報の品質を確保するためムーディーズは、公表された情報や第三者による見解を利用し、主任格付アナリストによる確認を行う措置をとった。

信用格付は、事業体、与信契約、債務又は債務類似証券の将来の相対的信用リスクについてのムーディーズの現時点の意見である。ムーディーズは、信用リスクを、事業体が契約上・財務上の義務を期日に履行できないリスク及びデフォルト事由が発生した場合に見込まれるあらゆる種類の財産上の損失と定義している。信用格付は、流動性リスク、市場価値リスク、価格変動性リスク及びその他のリスクについて言及するものではない。信用格付は、投資又は財務に関する助言を構成するものではなく、特定の証券の購入、売却、又は保有を推奨するものではない。ムーディーズは、いかなる形式又は方法によっても、これらの格付もしくはその他の意見又は情報の正確性、適時性、完全性、商品性及び特定の目的への適合性について、(明示的、黙示的を問わず)いかなる保証も行っていない。発行体又は債務の信用リスクは、発行体から入手した情報、又は公開情報に基づき評価される。ムーディーズは、信用格付を付与する際に用いる情報が十分な品質を有し、またその情報源がムーディーズにとって信頼できると考えられるものであることを確保するため、全ての必要な措を講じている。しかし、ムーディーズは監査を行うものではなく、格付の過程で受領した情報について常に独自に確認することはできない。ムーディーズは、必要と判断した場合に本格付を変更することがある。また、資料、情報の不足や、その他の状況により、本格付を取り下げることがある。

ムーディーズ・ジャパン株式会社は日本の金融庁に登録された信用格付業者(金融庁長官(格付)第2号)である。直近1年以内に講じられた監督上の措置はない。

信用状態に関する評価の前提となる事項及び信用状態に関する評価の結果を示す等級を定めるために用いる基準が記載された「金融商品取引業等に関する内閣府令第299条第36号イに定めのある格付付与方針等に関する事項」については弊社ウェブサイトの「信用格付事業」を参照されたい。

個別の信用格付についての追加的な規制開示については、www.moodys.comを参照されたい。

牧本 聡一郎
主任格付アナリスト/VPシニア・アナリスト
金融機関グループ
ムーディーズ・ジャパン株式会社
東京都港区愛宕2-5-1
愛宕グリーンヒルズMORIタワー 20階

報道関係者電話番号:03-5408-4110
お客様専用電話番号:03-5408-4100

グレム・ ナウド
格付責任者/マネージング・ディレクター
金融機関グループ
ムーディーズ・ジャパン株式会社
報道関係者電話番号:03-5408-4110
お客様専用電話番号:03-5408-4100

照会先 :
ムーディーズ・ジャパン株式会社
105-6220 東京都港区愛宕2-5-1
愛宕グリーンヒルズMORIタワー 20階

報道関係者電話番号:03-5408-4110
お客様専用電話番号:03-5408-4100

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